明治時代の抵当権が残っていた相続不動産 〜県外の実家でも対応できた事例〜

相続

相続のご相談では、「親の名義の不動産をそのままにしている」「古い家なので特に問題はないと思っている」というお声を多く耳にします。しかし、登記簿を確認して初めて、思いもよらない事実が判明するケースも少なくありません。

今回は、岡山県南部にお住まいの50代女性からご相談いただいた事例をご紹介します。

ご相談者様は、このたびお父様を亡くされました。ご兄弟はおらず、相続人は高齢のお母様とご相談者様のお二人。ご実家は県外にあり、ご相談者様は婚姻後、岡山にご自宅を構えているため、将来的にも実家に住む予定はありませんでした。

お母様と話し合いを重ねた結果、将来お母様が高齢者施設へ入居される場合や、万が一の際には実家を売却することも視野に入れ、ご相談者様が実家を相続する方針となりました。
そのうえで「県外の不動産でも相続手続きをお願いできるのか」と、当事務所へお電話をいただきました。当事務所では全国どこの不動産でも相続手続きが可能なため、ご依頼をお受けしました。

早速、不動産の調査を進めたところ、思わぬ問題が見つかりました。
登記簿を確認すると、明治時代に設定された抵当権がそのまま残っていたのです。内容は、曽祖父様が近隣に住む複数の個人から、合計で約50円ほどの金額を借りたという借用証明によるものでした。

ご相談者様も、ご存命のお母様も、そのような事実は全くご存じありませんでした。登記簿に記載されている住所や氏名を手がかりに、関係者を探しましたが、すでに代替わりも進み、親類と思われる方も見つからない状況でした。

このような場合、抵当権者から直接抹消の同意を得ることは事実上不可能です。そこで当事務所では調査を尽くしたうえで、供託金を法務局へ納める方法を選択し、無事に抵当権抹消登記を完了させることができました。

古い不動産ほど、今回のように過去の権利関係が残っていることがあります。相続の際にきちんと整理しておかないと、いざ売却しようとしたときに手続きが進まず、時間や費用が余計にかかってしまうこともあります。

「実家が県外にある」「かなり古い家なので心配」「将来売るかもしれない」
このようなお悩みをお持ちの方は、早めに専門家へご相談ください。岡山県にお住まいの皆さまの相続が、安心して次の世代へつながるよう、当事務所がしっかりとサポートいたします。