自分の死後の不安をカタチにするケース

相続

80代の女性から、将来への不安についてご相談をいただきました。

今回ご紹介するのは、夫や子どもはおらず、婚姻歴もない80代女性からのご相談です。

この方は、ご家族としては姉がお一人いらっしゃいましたが、姉は結婚後に単身でアメリカへ渡米され、現在は日本に身近な親族がいない状況でした。

現在はお一人で生活されており、

「自分が亡くなった後の手続きは誰がしてくれるのか」

「葬儀や行政手続き、財産のことが心配」

というお気持ちから、専門家への相談を検討されていました。

 

そこで、ご自身の死後に発生するさまざまな事務手続きを第三者に任せることができる「死後事務委任契約」を知り、「これなら安心して任せられる」とのことで、当事務所と契約を締結されました。

 

当事務所と死後事務委任契約を締結

死後事務委任契約とは、生前に信頼できる人(司法書士など)と契約を交わし、亡くなった後の手続きや身辺整理を任せる制度です。

たとえば次のようなことを依頼できます。

  • 病院や施設への連絡・遺体の引き取り
  • 葬儀・納骨の手配
  • 公共料金や家賃などの精算
  • 行政への届出(死亡届など)
  • 遺品整理の手配や住居の明け渡し

さらに、死後に預貯金等の遺産をめぐって紛争が生じないよう、遺言書の作成もあわせて行われました。

 

遺言執行者を司法書士に指定した遺言書の作成

遺言書を作成する際、見落とされがちなのが「遺言執行者」の指定です。
遺言執行者は、相続開始後に遺言の内容を実現する重要な役割を担います。

預貯金の解約、不動産の相続登記、相続人への分配など、相続手続きは専門的な実務が数多く発生します。
そのため、司法書士を遺言執行者に指定する遺言書を選ばれる方が増えています。

司法書士を遺言執行者にしておくことで、相続人の負担を減らし、手続きを確実かつ円滑に進めることができます。

「家族に手続きを任せたくない」「相続を静かに、確実に終えたい」そのような方に、司法書士を遺言執行者とする遺言書はおすすめです。

今回の遺言の内容は、姉の子である姪の方へ全財産を相続させるという明確なものでした。

年月が経過し、ご本人がご逝去され、各種手続きが開始されました。

 

ご逝去後の手続きが開始

まず、葬儀会社からの連絡を受け、葬儀に関する手続きおよび費用の支払いを当事務所が対応しました。

 

遺言書は自筆証書遺言であったため、家庭裁判所にて検認手続きを行い、検認完了後、正式に遺言執行者としての業務を開始しました。

 

ご本人が居住していた住居の賃貸借契約の解約手続きを行い、あわせて公共料金の未納分の精算および解約手続きも進めさらに、預貯金などの金融資産について調査を行い、各金融機関において解約・換金手続きを実施。

遺言の内容に従い、残された財産はすべて姪の方へ送金し、無事に手続きを完了しました。

生前の準備があったからこそ、想いを確実に実現できました。

このように、

  • 生前に死後事務委任契約を締結していたこと。
  • 遺言書を作成し、遺言執行者を指定していたこと。

により、死後に必要となる手続きと遺産の承継を、一括して当事務所で完了することができました。結果として、ご本人の意思に沿ったかたちで、すべての手続きを滞りなく行うことができました。

 

さいごに

「まだ元気だから大丈夫」

そう思われる方も多いですが、少しでも将来に不安を感じたときこそ、早めに専門家へ相談することが大切です。当事務所では、

◇生前の遺言書作成 ◇死後事務委任契約

ご逝去後の各種手続きまで一貫してサポートしております。

「何から始めればいいかわからない」

そのような方も、どうぞお気軽にご相談ください。